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東北大学法科大学院メールマガジン第19号 07/09/2007 去る6月27日(水)夕方,片平キャンパスにおいて,法科大学院の学生の皆さんを対象としたメンタル・ケア講習会が行われました。 会場となった第1講義室には,定員を上回る学生が参加し,急遽隣接演習室から椅子を借用したり資料を増刷する等の大盛況で,関心の高さをうかがわせました。午後6時30分,山元一教授による講師紹介の後,仙台市精神保健福祉総合センター(はあとぽーと仙台)臨床心理士の川口美穂先生による講演:ストレスマネジメントとメンタルヘルスに,学生は熱心に聞き入っていました。 今回の法科大学院メールマガジンでは,当日参加できなかった方々のため,本号,次号において,メンタル・ケア講習会の概要を掲載します。
「ストレスマネジメントとメンタルヘルス」
(講演者のご意向により,掲載を中止します。)
(次号に続く) 今回は,環境省出身の西久保裕彦准教授に,環境法の授業についてお話をいただきます。
環境法の授業について 一昨年の夏、私が環境省から東北大学に出向し、法学部だけでなく法科大学院でも環境法の授業を担当するということを聞きつけて、環境省の口の悪い先輩たちは、「東北大学も向こう見ずなことをするものだ」「学生が可哀想」などと口々に心配を表明したところです。当の本人も、法学部生時代、最初は司法試験を目指していたものの、3年生になって短答式の試験を1回受けただけで公務員試験に転向してしまった過去を思い出し、若干のためらいが無かったと言えば嘘になります。 しかし、ご安心下さい。本法科大学院の環境法の授業はしっかり設計されています。環境法T(前期2単位)は不肖私が担当して環境公法を中心に環境法の基本的な事柄を説明していますが、それではカバーできない環境私法、特に裁判例についての議論を中心に、早稲田大学の大塚直教授に夏期集中講義(環境法U)にお越しいただいています。言うまでもなく大塚先生は我が国の環境法研究者を代表する方のお一人ですので、大塚先生のお考えに直接触れることは学生にとって計り知れない価値があると思います。 私の授業についても、出来の悪い教員なりにいろいろ工夫して授業を行っています。主なものを挙げてみましょう。
行政官は、毎日毎日、批判し批判されながら(あるいは批判され批判されながら)仕事をしているのですが、大学教員は研究面はともかく教育については意見をもらったり批判されるという機会が少ないので、特に注意が必要だと感じています。この点、授業を受講した学生たちが書いてくれる授業評価シートなどのコメントが大変参考になります。もちろん意見をいただいても出来ないこともたくさんありますが、学生からの意見は授業改善のきっかけとして非常に重要です。学生のみなさん、どんどん意見を言いましょう。 最後に、これから法科大学院を目指すみなさんに一言申し上げたいと思います。大学院に入学した後は法学の勉強に専念することになるわけですが、法曹として実社会で活躍するには法学に限らない幅広い知識と経験が必要です。法学の知識だけあって、それ以外のことは何も知らないということでは、法曹として立派に仕事を行っていくことは困難だと思います。 したがって、社会人経験をお持ちの方は別ですが、学部から直接法科大学院を目指す方には、学部時代は法学の勉強だけでなく(それももちろん必要ですが)、経済学などの社会科学や文学、自然科学などについても幅広く勉強されるとともに、できればボランティアなどの活動を通じて実社会における問題にも直接関わっていただければと思っています。このような知識や経験は、長い目で見れば決して無駄にはならないものです。 優秀な学生のみなさんが東北大学法科大学院で学ばれ、立派な法曹として社会に出て行くお手伝いが少しでも出来れば良いと思いながら、日々の仕事に取り組んでいるところです。 ◆編集後記 今回は,メンタル・講習会の前半をお届けしました。日頃ストレスの多いであろう法科大学院の学生の皆さんにとっては,そもそもストレスとは何か,ストレスマネジメントの考え方,ストレスが深刻化しないための対処について知る絶好の機会であったと思います。次回は,セルフチェックの評価とともに,将来,法律の実務家として,クライエント等ストレス状態にある人々に適切に対応するためのてがかり等についてご紹介します。 また,教員エッセイは環境法の西久保先生にお願いしました。西久保先生は本学公共政策大学院でもご活躍され,またブログも書いておられますので,ご興味の方はご覧ください。 (平塚記)
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